2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

正規雇用の雇用保障が既得権であるのを直視しないマスコミ(1)

大田弘子経済担当大臣は所信表明を述べる経済演説のなかで、今後の成長戦略の課題として、生産性上昇、オープンな国づくり、人材活用の三つをあげた。なかでも人材活用の具体的処方箋として、労働市場に残されている六つの壁の克服を指摘した。六つの壁とは…

NHK裁判はウヨ・サヨの問題じゃありませんヨ

■Yahoo!ニュース - 毎日新聞 - <番組改変>NHKに2百万円賠償命令 「政治家発言」認定 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070129-00000097-mai-soci戦時性暴力に関する番組をめぐり、バウネットジャパンらがNHKと関係二社を相手に訴えた裁判の高裁判…

国民投票法案のメディア関連条項

1月某日。憲法改正国民投票法案に盛られるメディア関連条項はどうあるべきかについてのシンポジウム。 大まかに次の二点、(1)メディアが憲法改正の発議後、憲法をめぐる意見広告をいかに扱うべきか法的規制をすべきか、(2)憲法改正の発議後、報道・バ…

人材差別する余裕のある国

自民党が年齢差別禁止を雇用対策法改革案に盛り込む方針を示した。悪いニュースではないが罰則規定もないままでは、実効性は疑わしい。民主党は、過去に二度、年齢差別禁止法を提出し、廃案にされていて、現在もマニフェストに年齢差別禁止法制定を掲げてい…

科学離れの理由

1月某日。あるセミナーの最終日。これ以上ないほどの講師の方に、日本の科学離れの現状を、意識調査、科学リテラシーの習熟度、科学雑誌の減少など多面的な例をあげて話していただいた。科学リテラシーについて国際比較をすると、中国の若者の科学リテラシー…

朝まで生テレビ視聴

テーマは格差社会。見る前の期待値が低かったせいか、議論は思ったほど悪くはなかった。最後に松原聡氏が「雇用のモビリティを高めること」にふれてくれたし。あとは年齢差別と新卒一括採用・年次管理型社会を指摘する論者がいればよかった。いちいち突っ込…

有益なコメントでも、気づかないままが多かった当ブログ。デザインを変えて、最深部でコメントに気づけるようにしてみました。なぜ変えたか関心ある方は最深部へ。カレンダーが非表示になってしまったのが残念。またそのうち変えるかもしれません。

今年に入り更新を再開したものの、アクセス数は減っている。押し付けがましく意見を吐く匿名サイトなんて読みたい人が少ないのはわかっている。それにしても、以前、若年雇用問題をよくとりあげていたときアクセスしていた人たちが、相当程度来なくなってし…

1月6日付け、1月23日付け、各エントリーの訂正

メールにて指摘をいただいた。メール主は当ブログにて一部言及した方だというのは認識しています。ありがとうございました。今後とも読者の方には、事実関係の誤りなどあれば、ぜひ突っ込んでいただきたいと思っています。 当ブログは、1月6日付けで日本の所…

正規雇用者の働きすぎはなぜ起きるのか

マスコミが労働環境の悪化を話題にするとき、非正規雇用の悲惨さを扱う一方で、必ずセットのように正規雇用も過酷だといった話を対比として持ち出す、と以前書いた。その手の文章が、朝日の記事に現われたのでそれを端緒に正規雇用の長時間労働の問題を考え…

移民受け入れは難じているうちが華か

1月某日。外国人労働者の受け入れをめぐるEUでの取り組みを聞く機会があった。EUの移民政策の専門家から、現在のEUの実情を聞きとったうえで、今後の日本の移民政策への示唆を得るという趣向だった。EUは各国の政策に細かな違いはあるものの、80年代以降、移…

政府発情報を読むにはリテラシーが必要

今月初め、内閣府の経済社会総合研究所が、日本では税の所得再分配効果が低い、とまっとうな報告をまとめたばかりなのに、その問題意識を帳消しにする報告が新しく出されたようだ。日本は生涯賃金格差が少ない平等な国だとアピールしたいらしい。内閣府の中…

1月某日。ある大学で勉強会。ジャーナリズムの今日的課題について、二つの非常に中身の濃い報告を聞く。どちらの報告も整理された論点が次々繰り出され、なんだか圧倒されてしまう。まず少年犯罪者の実名・匿名報道をめぐる現場の取り組みについて。犯罪報道…

オリコン個人提訴裁判を反スラップ法理の切り口でみる

ジャーナリスト・烏賀陽弘道氏がオリコンに名誉毀損で訴えられた裁判が始っている。はてな界隈でも話題になったわりには、訴訟を受けての彼のコメントが、はてブも言及も、たいしてされてないのが気になった。訴訟案件となると言及するのにビビる人が多いの…

個人とっては小さな政府、集団にとっては大きな政府だった戦後日本

これまで国の一般会計の中には、個人の救済に直接的にお金が使われる社会保障給付のほかに、結果的に人を養い福祉的な役割をしている、公共事業費、地方交付税交付金といった補助金、などがあるのを確認してきた。ちなみに地方交付税交付金は、平成19年度か…

仕事を忘れちまった悲しみに

当ブログがホワイトカラー・エグゼンプションの主旨に賛成していたからといって、与党や財界の回し者じゃないのかと勘ぐるのは浅薄な見方。あくまで個の立場で、争点ごとに是々非々で考えているだけのこと。今の時代、与党・野党とか経営者・労働者とか強者…

いま教育現場で

1月某日。弁護士会館にて、「思想・良心の自由の現代的意義を考える」と題したシンポジウム。前半の野田正彰氏の講演を聴講した。野田氏は、自由とはあくまでも個にとってのものであって集団における自由などというものはありえない、憲法19条の思想良心の自…