国民投票法案のメディア関連条項

1月某日。憲法改正国民投票法案に盛られるメディア関連条項はどうあるべきかについてのシンポジウム。 大まかに次の二点、(1)メディアが憲法改正の発議後、憲法をめぐる意見広告をいかに扱うべきか法的規制をすべきか、(2)憲法改正の発議後、報道・バラエティなどの番組内で憲法をめぐる話題を扱う場合、いかに扱うべきか法的規制をすべきか、が論点だった。 意見広告を法的に規制すべきか否かについては、登壇者6人中、オールドメディアの報道関係者(と表現せざるをえない)4人は自主規制によるルールづくりでよいとし、そうでない2人は法的規制を求める意見だった。報道番組などでのキャスター、出演者らによる意見表明については、法的に規制せよという話には特にならなかったので、シンポの後半は、新聞、テレビ、ラジオ、出版といったメディアごとの情報が伝播するときの特性をあれこれ話し合っていた。テレビについては洗脳的性質があるとして、単調なメッセージが繰り返されるときの思考破壊力、有名人の意見表明の絶大な影響力、を危機感をもって語る意見が多かった。パネリストの放送関係者は、放送には放送法3条の公平性にまつわる規定がもともとあるとして、マスの視聴者を相手にしている以上、意見を旗幟鮮明にする番組づくりにはならないと予想していた。かなりテレビへの危機感を表明する声の多かったので、過大評価し過ぎではないかと生暖かい気持ちになったりした。放送だけを公平性が確保されるべき独自のメディアであると位置づける放送法の存在が、もはやアナクロニズムに思える。そういったことは話題にはならない場だった。このシンポのような憲法論議とメディアの問題は、言論の自由市場を仮定するとして、オールドメディアの善意に期待するだけで、はたして憲法論議の公平性は保たれるのかということに集約される。オールドメディアの実態は市場原理にのっとってはいないのだから、その枠組みばかり利用する議論には限界があると思ってしまうのだが、現実はその枠組みを議論するだけで進んでいくしかないのだろう。(下記参考サイトと放送法3条)


■イヤでもわかる!国民投票法
http://www.ref-info.net/yomimono/kouza01.html
■南部義典の国民投票つれづれBlog - livedoor Blog(ブログ)
http://blog.livedoor.jp/nambu2116/


放送法3条の2
放送事業者は、国内放送の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。
1.公安及び善良な風俗を害しないこと。
2.政治的に公平であること。
3.報道は事実をまげないですること。
4.意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。