学校では教えてくれない政治学〜参議院・比例代表編

選挙の年である。与野党が政策で争う改革競争の時代になりつつあるのは、大きな流れとしては喜ばしい。政治は言葉、でもあるのだから、掲げられる言葉が魅力的なら支持へと心が動く。しかし、ただ言葉だけ美しくても、その言葉を紡ぐ当人が、本当に美しいのかは、よくわからない。自民党に懐疑を覚える人は、自民は利権政党だという不信感が、まずあると思う。選挙のとき、やたらと動員されている人がいるが、部外者にはどのような人が動いているのか、うかがい知れない。また民主党自民党から労組依存をしばしば攻撃されているが、十把一絡げに労組といわれてもよくわからない。なぜか政治学の教科書は、そういった具体的な政治の力学を教えてくれない。 その一端を見据えるため、参議院比例区の議員と関係団体・業界の関係を追ってみた。政党と関係団体・業界との関係は、政治資金報告書でも見ない限り、なかなか見えてこないが、今回は自民党民主党参議院比例代表の議員を各HPにまで遡ってみてみた。基本的にプロフィールから支持団体・業界を推測する試みであり、よくわからない人は挙げてない。出身官庁名が古かったりしても、そのままにしてあるので解釈し直していただきたい。また参議院比例代表には、党の人気取りと本人の思惑が一致した、スポーツ・芸能人枠とでもいうべき人々がいる。彼らにも出身業界のそれなりの下支えがあったりするかもしれないが、今回は除いた。 追加すべき情報などあれば、さらに充実させ、政治を考える一助となるようにしたいので、お教えください。


自民党
‐‐自民には依然として土建国家の論理が濃厚に刻印されている。医療系の多さも目立つ。両業界からどれほどの献金が流れていることか。

農林水産省構造改善局次長    佐藤昭郎
中国四国農政局長(農林省)   段本幸男
農林水産省出身   福島啓史郎
運輸省大臣官房審議官  泉信也
運輸省航空局監理部長(運輸省)   藤野公孝
建設省河川局長   岩井國臣
近畿地方建設局長(建設省)   脇雅史
自治省出身  森元恒雄

全国商工会青年部連合会会長   松村祥史

日本看護連盟顧問・日本保育推進連盟副会長   南野ちえこ
日本看護連盟顧問(厚生省出身)  清水嘉与子
日本薬剤師連盟副会長 (厚生省出身)  藤井基之
日本医師連盟   武見敬三
日本医師会常任理事   西島英利
日本歯科医師会会長   中原爽
日本薬剤師連盟副会長 (厚生省出身)   藤井基之

(財)日本遺族会常任顧問  水落敏栄
全国老人福祉施設協議会   中村博彦


民主党
‐‐労組色強し。自治労、UIゼンセン同盟はHPにて次期候補まで宣伝してみせる露骨さ。公務員の政治的中立性など幻想で、ご都合主義で団結する。

自治労本部役員   朝日俊弘
連合(自治労出身)  高嶋良充 
日本教職員組合   神本みえ子
連合(JAM連合、元全金同盟)  津田弥太郎

自動車総連   池口修次 
全逓信労働組合委員長   伊藤基隆
電機連合顧問   加藤敏幸
関東電力関連産業労働組合総連合会  小林正夫
UIゼンセン同盟交通労連   柳澤光美

部落解放同盟中央書記長  松岡徹