国の資産はどれくらいだろうか

国にとって公務員はフローの資産と言えなくもないが、「大きな政府小さな政府」論で、忘れてはならないのが、ストックとしての国の資産。行革推進本部では平成17年、国の資産の圧縮を強化するため、今後10年間で対名目GDP比で半減を目指すとする資料が作成されていた。


今後の行政改革の道筋〜行政改革推進法に基づく具体的取組〜(行革推進本部)
http://www.gyoukaku.go.jp/siryou/souron/pdf/0817_michisuji.pdf


この表によると、平成15年度末決算ベースで、国の資産は695.9兆円とある。政府試算の対GDP比の規模はアメリカと比較して5〜10倍になるという意見がある。(アメリカには連邦信用計画という制度があり、その残高158兆の多くが資産計上されていないといった事情があり比較しにくいというが) 例えば猪瀬直樹著『持続可能なニッポンへ』の中の記述によると、日本の政府資産は対GDP比で139%、アメリカのそれは12%、だという。日本は国土の4分の1が国有地で、河川や道路、港湾をあわせると国土の半分近くになる、しかも官舎、物納される相続物件など、有効活用されていない資産を大量に保有しているとのことだ。こういった政府の資産は、明らかに「大きな政府」を感じさせる。